片付けブーム到来なのか、世の中には様々な、片付け情報があふれています。
その中でよく耳にする言葉“ワンアクション“
あなたも耳にすると思います。
ワンアクション収納
ワンアクション収納をお勧めしているのをみると、「使う場所の近くに“ワンアクション”で収納しましょう!!」この様なフレーズを耳にします。
例えば
- キッチンツールなどは、容器に立ててコンロ近くに置く
- ラップなどに磁石を張り付けて、冷蔵庫などに付ける
- 扉を開けるワンステップがもったいないから、食器棚の扉を外す
など、使う場所の近くでワンアクションで取ったり戻したりする事を推奨しています。
しかし、これらの物は一日のうちに何度使うのでしょうか。
飲食店のワンアクション
例えば飲食店の場合、オーダーが入ってお客様に提供するまでの工程をオペレーションと呼びます。
オペレーションが悪いと提供までに時間が掛かってしまいます。
そこでワンアクションで、取ったり戻したり出来る位置に、調理器具や食器を置いておきます。
菜箸を取る、お皿を取る。
その行動ひとつひとつが積み重なり、料理の提供時間が変わってしまうのです。
お店なので一日に何度も同じ料理を作ります。
そして同じ調理器具を使います。
しかし家では、どうでしょうか。
同じ調理器具を何度も使ったりしますか。
そして、その日に使わない調理器具もあると思います。
その調理器具をワンアクションで取りだしたり、しまったりするのが時短になったとしても、多くの家事の中のほんの数秒、短くなるだけです。
■飲食店の秘密
飲食店には、ある秘密があります。
私は以前、飲食店でパートをしていてことがあります。
私が勤めていたお店では、このオペレーションのために、朝定位置に調理器具や食器をセッティングをしました。
じつは、夜になるとすべての調理器具や食器は遅番の人がしまって帰っていたのです。
朝一番でお店に入ると、調理台の上には何もありません。
なぜ、お店では調理台に何も載っていないのでしょうか。
それは掃除をするためです。
夜、お店を閉めるために、すべて掃除をします。
調理器具や食器が出しっぱなしでは、掃除がしにくいですよね。
だからすべてをしまい、遅番の人が隅々まで掃除をしていました。
営業中のお店しか訪れていないと、気が付かないですね。
掃除がしやすい収納
こちらはワンアクション収納の一例です。
ここを掃除しようとしたら、どうでしょう。
ワークトップは、すぐに拭けますか。
油が飛んでしまったキッチンパネルをすぐに拭けますか。
ワンアクション収納にすると、調理器具にも油やホコリが掛かります。
掃除がしやすい収納は、しまう収納です。
このキッチンは、以前私が片付けたキッチンです。
すぐにお掃除できますよね♪
調理器具は引き出しを開ければ、すぐに取り出せます。
食器は振り返り、食器棚の引き戸を引いて取り出すだけです。
時短で楽な収納は、じつは“ワンアクション”ではなく、“しまう収納”だったのですね。
目先の時短にごまかされずに、本物の時短を目指してくださいね♪