前回に引き続き、お笑い芸人であり、ごみ清掃員の滝沢秀一さんがごみ清掃員だからわかるごみの問題のお話です。
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コロナ禍で家庭ゴミの量が急増
今まで仕事が終わって飲みに行ったりしていたのが、家に直帰するようになり家庭にゴミが押し寄せてきたそうです。
さらに家を片付ける人も増え、ゴミの量が倍増しました。
ごみ清掃員の体感でいうと1.5~2倍くらいの量になったと。
例えば東京都練馬区だけで1か月あたり1,000t以上増えているのだそうです。
1,000tと言ってもピンと来ないかもしれませんが、清掃車1台が2tです。
なので練馬区だけで1月に500台分増えているという事です。
これが練馬区だけではなく、世田谷区、足立区、新宿区・・・。
とあるので、本当にすごい量です。
2040年頃にはゴミの埋め立て地が一杯!!
このままのペースでごみが増え続けると、ゴミの最終処分場が2040年にはいっぱいになってしまうそうです。
この事は、環境省のホームページにも書かれています。
こうなると、もうゴミが捨てられなくなるという事です。
『どういうこと?』と思いますよね。
『そういうこと』なんだそうです。
最終処分場ってなに?
ゴミを清掃工場で燃やした灰やリサイクルが困難な廃棄物を埋め立てて処分する施設
ゴミ処分場とも呼ばれます。
日本全国で平均するとあと20年で最終処分場が埋まってしまうという状況です。
こんな大変な状況になっているごみ問題ですが、実際にどうしたらよいのでしょう。
燃やせばいいじゃん
あなたは、ゴミを燃やしたらどうなると思いますか。
答えは『灰になる』
この質問を小学生などにすると、『燃えてなくなる』『燃えたらこの世から消える』と多くの子が答えるそうです。
実際には燃やすと元の容量の1/20くらいの灰になるそうです。
小さくなった灰を最終処分場に埋めています。
それでも最終処分場は、20年しか持たないという事です。
東京だと東京湾にある中央防波堤最終処分場に埋め立てています。
私が子どものころは、同じく東京湾にある夢の島に埋め立てていました。
こちらはとっくに満杯になったのでしょうね。
焼却炉の数が世界1位
日本がどれだけゴミを燃やしているか、驚きの数字があります。
それが日本の焼却炉の数が世界1位
2位の中国の3倍以上、ダントツで日本の焼却炉の数が多いです。
そして世界の焼却炉の半分以上が日本にあることになるとのこと。
日本はごみを燃やす国 なんだそうです。
焼却量に関しては、中国に次いで2位とのことですが、人口比で考えると非常に多いです。
『日本は国が狭いので燃やして小さくしてから埋める』という考えなのだそうです。
しかし埋めても20年後には埋め立て場所がなくなり、燃やすときに二酸化炭素が大量に発生するため、環境にも影響が大きいです。
国はどうする?
20年後に最終処分場が満杯になってしまいます。
このことに対して、国はどのような対策を考えているのでしょうか。
その答えは、『具体的には何も決まっていない』という事です。
ゴミのプロの人たちがいろいろ話し合っているそうですが、どうしたらよいのか行き詰っている状況なんだとか。
さてさて、気になるごみ問題ですが、次回も続きます。